【11/02 Day06】チャーメーアッパーピサン

朝7時半朝食。

チベタンブレッド、ミックスフライドマカロニ、ジンジャーティー。

食べものは支払い済みの料金に含まれているが、飲み物だけは都度都度請求されるシステムのようだ。

右のチベタンブレッドがほんのり甘くておいしい

右のチベタンブレッドがほんのり甘くておいしい

昨日頭を撫でた犬が、いつのまにか横でおすわりしてた。

絶景トレッキングの始まり

8時半出発。

トレッキング3日目。

今日は雲ひとつない快晴で非常に天気が良い。

チャーメの村から西南に巨大なラムジュンヒマール(6983m)の壁!

チャーメの村から西南に巨大なラムジュンヒマール(6983m)の壁!

歩きやすい快適な道を、

快調なペースで歩んでゆく。

欧米人キッズのチャリを坂道で手押ししてあげる優しいゴンブー笑

欧米人キッズのチャリを坂道で手押ししてあげる優しいゴンブー笑

トレイルは深く切れ込んだ谷底にあり、

氷河の雪解け水を含む薄いエメラルドグリーンの色味を帯びたマルシャンディ川を左手に、対岸の切り立った岩の高峰を見上げながらの最高に気分が良いシチュエーション。

顕著な尖った岩峰群は、アンナプルナⅡ峰から北東に延びる尾根だ。

アンナプルナⅡ峰北東リッジ。見上げる角度にあり、とてつもない高度差…

アンナプルナⅡ峰北東リッジ。見上げる角度にあり、とてつもない高度差…

ここからの標高差は一体何メートルあるのか。。

少なくとも4000m以上、いやもっとあるはず。

こんなに深い谷は、おそらくヒマラヤ地域に限定され、世界的にみても有数でレアなはずなのだ。

後ろを振りかえると、ヨーロッパアルプス的な雰囲気の、ややたおやかで氷河を抱く峰々が聳える。

ヨーロッパアルプスっぽい山の趣

ヨーロッパアルプスっぽい山の趣

こちらは5000m級くらいの山々なのだろうか。

そんなことを思考しながらずんずんと歩みを進めてゆく。

途中、綺麗で近代的にみえる四角錐(?)的な建造物がひとつ。

いわゆる茶屋であった。

途中の茶屋。ヒッピー風のトレッカーもいる

途中の茶屋。ヒッピー風のトレッカーもいる

ここで、1回目の休憩。

リンゴ入り揚げドーナツを注文。

リンゴ入り揚げドーナツ。店内はトレッキング客で混んでいる

リンゴ入り揚げドーナツ。店内はトレッキング客で混んでいる

岩壁や山までの距離が近いと、

みえる景色や山々の角度もどんどん変化する。

黒部峡谷の水平歩道のような道

黒部峡谷の水平歩道のような道

次々に目を見張る光景が。。

次々に目を見張る光景が。。

圧巻の大岩壁

圧巻の大岩壁

トレイルは大きく右のほうへ曲がってゆき、

その先に見えてきたのは、のっぺりとした巨大な一枚岩。

巨大な一枚岩。なんじゃこりゃ!!すごっ!!

巨大な一枚岩。なんじゃこりゃ!!すごっ!!

これを見たときの感動は、筆舌に尽くしがたいものがあった。

とにかく「ひとつの巨大な岩の滑り台」が、北から北東にかけてお椀のようにぐるりと取り囲んでおり、圧巻でしかない光景

超巨大滑り台スラブ。ものすごい地形。。

超巨大滑り台スラブ。ものすごい地形。。

勿論こんなの日本では見られない。

おそらく標高差では1400mくらいはあり、ヨセミテのエルキャップよりも規模感はあるだろう。

ただ、傾斜が45度くらいと緩く、クライミングをするにはおそらくちょっと物足りない。

というか、クライミングの対象にはなりえない。

それでもあともう少しこののっぺりが急角度でぶっ立っていたら。。

そんなことを思考していた。

クライマーなら、この超巨大スラブをみて何も思わないわけがないはず。

日本人ひとりで来てしまって、こうした感動が連続する場において共有できる相手がいないのが寂しい。

少しだけそんなことも感じた。

だが、基本的には目の前に次々展開する絶景を堪能するのに夢中で、心は忙しかった。

振り返るとアンナプルナⅡ峰の尾根筋が。。

振り返るとアンナプルナⅡ峰の尾根筋が。。

今日すでにこの絶景の連続で、明日以降はさらにスケールが凄くなるというので、もう期待しかない。

この旅がいよいよ本格的に楽しくなってきた。

デュックルポカリの集落。さあランチタイムだ。

デュックルポカリの集落。さあランチタイムだ。

昼飯は、デュックルポカリという集落にて。

これまた眺めの良いテラス席で、チキン&ベジモモ、ガーリックスープを。

巨大スラブ滑り台をみながらの贅沢なランチ。最高かよ

巨大スラブ滑り台をみながらの贅沢なランチ。最高かよ

巨大スラブを眼前に眺めつつの贅沢ランチ。

モモはカトマンズ以来だったが、こちらも美味しい。

そしてデザートにライスプディングというものを注文してみた。

デザートにカテゴライズされていたが、「熱々の甘いお粥」という感じだった。

右上の薄茶色のスープがライスプディング

右上の薄茶色のスープがライスプディング。例えるならば「熱くて甘いおかゆ」。プリンではないw

この時に居合わせた別のお客に、「チャイニーズ?」と聞かれたが、

これは中国人トレッカーが多いからなのか、自分の顔が中国人顔だからなのかはわからなかった。

(※その後の行程では、中国人に間違われることはなかった)

美しすぎる超巨大スラブとマルシャンディ川

美しすぎる超巨大スラブとマルシャンディ川

そのあと1時間ほどの歩行で、

今回の目的地アッパーピサンに到着。

アッパーピサンにて

アッパーピサンの宿に到着

アッパーピサンの宿に到着

ここは標高3300mあり、

ロウワーピサンの集落を眼下に見下ろす高台にある。

ロウワーピサンの集落を眼下に見下ろす

ロウワーピサンの集落を眼下に見下ろす

(※「ピサン」という集落は、高台にある「アッパーピサン」と、谷底にある「ロウワーピサン」の2つの集落に分かれている)

そしていよいよ高山の趣が漂う感じになってきた。

南方向には、

巨大なアンナプルナⅡ峰(7937m)の凍てついたヘッドウォールが見上げる角度に聳え立ち、圧巻の一言。

巨大なアンナプルナⅡ峰(7937m)が眼前に聳える

巨大なアンナプルナⅡ峰(7937m)が眼前に聳える

圧倒的な雪氷壁

圧倒的な雪氷壁のヘッドウォール

この規模感。

この迫力。

これまで日本で散々妄想してきたヒマラヤの巨大な高峰のイメージに、最も近い姿だと思った。

理想的なその存在感に、しばしの間酔いしれた。

今回の宿はホットシャワー付き!

今回の宿はホットシャワー付き!

なお、今回のこの宿にはホットシャワーがあった。

広めの空間でトイレとは別に仕切ってあり、何人かのトレッカーが利用していたので、若干寒そうではあるが、私も利用することにした。

ここでシャワーを逃すと、もうムクティナートに着くまではシャワーが浴びれそうになかったので。

実際使ってみると、問題なくお湯も出て、ベシサハール以来3日ぶりに暖かいシャワーを浴びることができた。

その後、ダワとともにアッパーピサン集落の最上部にあるマナストリ(仏教寺院)に行くことに。

小さいながらも荘厳な仏教伽藍。

細かくあしらわれた芸術的な内装。宗教画。

ここ標高3300mのヒマラヤ山中の奥地にして、こうした建造物が現存していることに思いを馳せる。人間の生きる力は逞しい。

ここから仰ぎ見るアンナプルナⅡ峰は一層壮大で立派であった。

夕飯

日は西に傾き、徐々に日没が近づき、風が強まり寒くなってくる。

宿のWi-Fiがどうにも不安定で、2階にある食堂の外にあるテラス席でわずかに電波が入るかどうかといった具合で、インスタが思うように更新できない。

結局更新は諦める。

日没直前〜直後くらい迄は、外気温が冷えてきたため、食堂の暖炉の前で暖かみを求めて皆が集まってくる。

日没後、夕飯前にみな暖炉の前に大集合する

日没後、夕飯前にみな暖炉の前に大集合する

ロキシーを頼んで、暖炉の前に置いて熱燗みたいにして飲む。

夕飯はピザを注文。

欧米人の父娘と相席にてピザを食う。

デザートに「カスタードプディング」を頼むが、これが死ぬほど甘かった。

右上の黄色いのがカスタードプディング。地獄の甘味

右上の黄色いのがカスタードプディング。地獄の甘味

おそらくこれまで生きてきた中で、最強の甘さ。

私は甘党であるが、この甘さには辟易した。喉がシカシカして痛くなり、注文したことを後悔するレベル。

これ以降、「カスタードプディング」だけは二度と頼むまいと心に誓ったのであった。。