こんにちは、トミーです。
リードクライミング歴は約10年。
リードクライミングの練習を始めてから、大体3ヶ月くらいでジムの5.11aが登れるようになりました。
そんな僕が、「リードクライミングの上達に必要な要素は何か」を分解して、当記事で解説してみたいと思います。
技術を練習することも大切ですが、それ以上に大前提として「環境とマインド」が本質になります。
以下、深堀りしてゆきます。
目次
リードクライミングが上達するための必須条件
リードクライミングが上達するには、当たり前ですが練習量が必要不可欠です。
練習量(=慣れ)が全てです。
どんなスポーツでもそうですが、繰り返しの反復練習を行うことで、一つ一つの技術を身につけますよね。
例えば野球だと、バットの素振りを繰り返すことで、バッティングフォームの精度を高めてゆきます。
クライミングも例外ではありません。
リードクライミングでは、「身体バランスを上手く使った登り方(=ムーブ)」「ロープをクイックドローにクリップする」といったことを何度も繰り返すことで、その技術を身体に染み込ませてゆきます。
ぶっちゃけ、これだけです。これをひたすらやるだけです。
【結論】最低、週1回×3ヶ月はジムに通い、2時間リードで登る
それじゃあ、リードクライミングをある程度マスターするためには、具体的にどれくらいの練習量が必要なのかと言うと、
これくらいが目安になります。
さらに具体的に言うならば、「ジム1回につき2時間の練習量 = およそ6本くらいのトライ」なので、これが週1回だと、1ヶ月(×4回)で24本。これが3ヶ月で、72本くらいのトライになりますね。
ジムのルート壁で72本トライすれば、それなりのリードクライマーになれます。
どうでしょう。72本は多いですか?
週1回×3ヶ月??そんなに連続して練習時間が作れないよ・・・
やる気はあるけど、時間が取れなくて萎える人もいるかもしれません。
でも、本気でリードクライミングを頑張りたいなら、忙しい日常から時間を捻出するための工夫をする必要があります。
今どうしても仕事が残業で忙しいなら、比較的残業が少ない時期に集中して頑張ってみるとか。
残業があるといっても、20時までには上がれるならば、23時まで営業しているジムには通えます。
連日スーパーハードで22~23時まで絶対会社を抜けられないなら、土日のどちらか片方など休日を使ってジム通いですね。
それくらいの気概は必要です。
特に始めたての頃は、最低でも3ヶ月は継続的にリードの練習に集中する期間が必要です。
しかし、リードの感覚が1回でも身に付いてしまえば、それ以降は多少練習頻度を落としてもかまわないと思います。
トップロープはさっさと卒業してしまおう
ルートを登るとき、最初は安全確保が確実なトップロープから入ります。
しかし、
と言ってトップロープばかりやっていると、トップロープに慣れきってしまい、かえって上達を阻害してしまいます。
リードは確かに怖いです。
トップロープと違って、失敗したら落下して怪我するリスクも高いです。
しかし怖いからといってトライしないでいたら、それはいつまでたっても上達することはありえません。
子供のとき、誰しもが自転車に乗る練習をしますが、最初は補助輪つきの自転車に乗り、その後に補助輪を外して、何度も転びながら自転車に乗る練習を繰り返して、 いつのまにか自転車に乗れるようになった体験があるはずです。
リードクライミングでも、これと同じことが当てはまると思います。
怖いけど、失敗するかもしれないけど、多少落下もするかもしれないけど、とにかくリードで登ってみることです。
リードクライミングをするには、基本的にパートナーが必要な件
【最核心】パートナーをどうやってみつけるか?問題
リードクライミングの練習をしたいと言うても、リードクライミングは一人ではできません。ビレイしてくれるパートナーが必要であり、常に2人1組でないと成り立ちません。
ある意味、リードクライミングが上手くなりたい!という欲求は、自分の独りよがりなエゴに過ぎません。それなのに、自分がリードの練習をするには、常にビレイをしてくれるパートナーの存在が必要なのです。
この事実は、練習して上達をすること以上に難しい、練習環境の構築という壁を乗り越えなくてはなりません。
パートナーはどうやって見つけるのか?
考えられるのは、以下の方法です。
- クライミングに興味がありそうな同僚・友人などを誘ってみる
- Facebookやmixiなどのコミュニティ内で仲間を探す
- 山岳会or山岳同人に入会し、仲間を探す
- ジム主催のクライミング講習会に参加し、仲間をつくる
- 山岳ガイド主催のクライミング講習会に参加し、仲間をつくる
- ジムのスタッフさんに声をかけて、ビレイをしてもらう
- ルートとボルダーがある地域密着型のジムに地道に通い、そこで顔見知りになり仲間をつくる
地道な作業に思えるかもですが、これしかないと思います。
ちなみに僕の場合ですが、まぁ大分昔のことになりますが、、、
mixiのフリークライミングのコミュニティに参加し、そこの掲示板に書き込みをして仲間を募集しました。そしたら、同じように考えている人からDMがあり、それでパートナーを見つけた感じです。
また、別の友人は、ジムに地道に通ってボルダリングをしていたら、なんとなくいつも顔を合わせるリピーターと話すようになり、リードをやりたいという話をしてみたら「実は私もやりたいんですよ」と意気投合し、それでやるようになったと話していました。
「リードのビレイ」ができないとパートナーに信用してもらえない
リードのパートナーが見つかったとしても、ビレイ技術を正しく習得しないことには、パートナーの信頼はなかなか得られません。
自分が登るときには、ビレイヤーには「しっかり確実に止めてくれよ~」と思うことは自然です。そして「彼(彼女)のビレイなら落ちてもしっかり止めてくれるから、安心して自分の本気トライができる!」という状態こそが、理想的なパートナーシップです。
逆に、ビレイヤーのビレイ技術が覚束ないと、登る側としては心配で仕方ありません。「この人、自分が落ちたときにちゃんと止めてくれるんかな・・・」と超絶不安になるのがクライマーの心情です。
なので、ビレイを任せられた人に求められる最低条件は、言うまでもなく「ビレイ技術がしっかり身についていること」になります。
リードクライミングを最速で上達するためには、「環境」と「積極的姿勢(マインド)」が大切
一番言いたいことは、技術そのものを覚えることは大切だけれど、技術を最速で覚えるために必要不可欠なのは、技術を覚えるための環境づくり、そしてそのために自分から行動してゆく積極的な姿勢(=マインド)だということです。
環境を整える
①ジムに通うための時間を捻出する
まずはジムに通うための時間が無いことには練習ができません。しかし、「時間がないから練習ができない」という理屈をかざしていると、永久に成長できません。
そうではなく、
時間がない。それじゃあ時間を捻出するためにはどうすればいいのだろう?
と考えることが最初の1歩だと思います。
②基本的な技術を、講習会などで習得する
時間が捻出できたら、具体的な行動を起こします。
技術を学ぶ方法はいくつかあるので、自分に合った方法でかまわないです。
例えば「ジムの講習会に行く」などは有効です。そこで基本的な技術は学ぶことができます。
③信頼できるパートナーを見つける(できれば複数人)
そして、自分と一緒にクライミングの練習ができるパートナーを探す行動を起こします。
そもそも、講習会は不定期かつ自分が望むタイミングでは開催されないことが多いと思います。
そして一度教わった技術は、短期間のうちに自分自身で反復練習しないと身につきません。
短期間のうちに反復練習するためには、自分と気の合うパートナーを見つけることが最も効果的です。
パートナーを見つける方法は、繰り返しになりますが、下記のとおり。
- クライミングに興味がありそうな同僚・友人などを誘ってみる
- Facebookやmixiなどのコミュニティ内で仲間を探す
- 山岳会or山岳同人に入会し、仲間を探す
- ジム主催のクライミング講習会に参加し、仲間をつくる
- 山岳ガイド主催のクライミング講習会に参加し、仲間をつくる
- ルートとボルダーがある地域密着型のジムに地道に通い、そこで顔見知りになり仲間をつくる
※なお、「ジムのスタッフさんに声をかけて、ビレイをしてもらう」については、持続的なパートナーをみつけるという意味においては選択肢にはなりません。ジムのスタッフさんは基本的に仕事中ですので、忙しくしていることもあります。どうしてもそうしないといけない、という場合以外では、期待しないほうがよいでしょう。
積極的姿勢で取り組む(マインドが大切)
上記に述べた行動も、根本となるマインドから発生するものです。あなたは、どれくらい本気でリードクライミングが上手くなりたいですか?
上手くなるためには、どんな行動を起こせますか?どんな行動を起こしたいですか?
①教えてもらうだけではダメ。上達するには、自主錬が圧倒的に大事
講習会や経験者から正しい技術を教わることは非常に大切ですが、教わる時間だけしか練習しないとかだと、それでは全然マインドが弱いです。
教わったことを、自分で反復練習することが大切です。
また、本気で頑張りたいならば、本当にクライミングに興味を持っているのならば、、
クライミング教本を読んで復習をし、さらにクライミングのYouTube動画などを見まくって、クライマーやビレイヤーがどんな動きをしているのかをつぶさに観察して目に焼き付ける、くらいのことは無意識にしているはずです。
②技術が覚束なくて、馬鹿にされたときの対処法
教わっているときに、教わったとおりにうまくできないと、うんざりした顔をされたり、時には「そんなこともできないの?!」みたいに言われる場合もあるかもしれません。
そんなとき、猛烈に不快に感じると思います。
そして、そこでナニクソ根性で燃え上がって、意地でも即効で覚えてやる!と思って頑張れる人は問題ありません。
しかし一方で、
うわ・・・そんなこともできない自分はたぶん落ちこぼれの部類なんだな・・・リードクライミングにはきっと向いてないんだな・・・
と思ってしまう人もいると思います。
僕が、そんな貴方に伝えたいのは、
嫌味を言われた貴方は、決してクライミングに向いていないということはない!
ということです。
なにしろ僕が、そういう弱気になりやすい性格だったからです。そして今でも、そういう性格かもしれません。
しかし、そんな僕でも、頑張ってめげずに上達することができました。
その際に意識していたこと。それは、以下のとおりです。
馬鹿にしてきそうな人、マウンティングを取ってきそうな人からは教わらないこと
クライミング技術を持つ人にも、色々な人が居ます。嫌味を言う癖がある人も、嫌味を言わない人もいるわけです。
そして、嫌味を言われたら自分は確実に凹んでしまうという人は、嫌味を言わない人から学べばOKです。
クライミングを心底楽しそうに取り組んでいる人や、クライミング技術があって性格も穏やかな人は、これから技術を学ぼうとしているちょっと不器用なクライミング初心者に対して、嫌味は言わないと思います。
僕の経験上、クライミング界には、こうした優しい人のほうが多い印象なので、そうした人と繋がることをオススメします。
僕にクライミングのイロハを教えてくれた複数のベテランクライマーたちも、総じて性格が穏やかで、人柄がすばらしい人達ばかりでした。
だから、楽しんで成長してこれたのだと思っています。
突破口は一体どこにあるんだろう。