【初心者向け】おすすめのクイックドロー(ヌンチャク)を徹底解説【決定版】

 

こんにちは、トミーです。

さて今回は、おすすめのクイックドローについて書いてみたいと思います。

ところであなたは、こんな感じのお悩みをお持ちではないですか?

そろそろクイックドローを買いたい!でも、種類がたくさんあるし、違いがわからないぜよ・・・
どういった選び方をしたらいいんだろう?

 

クイックドローって、何をどう選んで買ったらいいかわかんないですよね。

この記事を読んでいるあなたは、きっとこれから「外岩でのフリークライミング(ルートクライミング)をはじめようとしている」のではないでしょうか?

 

そんなあなたに向けて、これからクイックドローについてなるべくわかりやすく解説してゆきますよ^^




【初心者向け】おすすめのクイックドロー(ヌンチャク)を徹底解説【決定版】

実はクイックドローを選ぶ際には、見るべきポイントがいくつかあります。
それを以下、解説してゆきますが、

回りくどい説明はいいから、具体的に何を買えばええねん??結論から言ってくれや!

 

OKです!

そんなあなたには、いきなり結論を言ってしまいます!

 

ズバリ、初心者が最初に買うべきクイックドローとは?

まずは以下を買っておけば大丈夫です。

ペツル・スピリットエクスプレス

 

これを、とりあえずは5~7本ほど持っておくと良いですね。

それでは、このクイックドローがなぜ使いやすいのか?という点も踏まえて、ここから以下、使いやすいクイックドローの見極め方について、ポイントごとに深堀ってゆきます。

使いやすいクイックドローの見極め方①「中間スリングの太さと長さ」

中間スリングは、太くて端がゆるやかにカーブしているものがよいです。

理由としては、下記のとおり。

  • ハングドック体勢をつくる際に、手でしっかり握って身体を引き上げることができる
  • クリップをする際、カラビナが回転したり逃げたりしにくい

 

また、中間スリングの長さについては、基本的に16~18cmくらいが使いやすいです。

その理由としては、下記のとおり。

クリップをする際、カラビナが回転したり逃げたりしにくい

逆に言うと、それ以外の長さのスリングだと、以下のようなデメリットがあるといえます。

  • 11cmなどの短いものは、屈曲したルートでロープがスタックしやすい
  • 20cm以上の長いものは、クリップがしづらく、支点を足元にしたときの落下距離も長くなる

とはいえ、ルート内の全箇所で同じ長さのものだと、岩の形状やルートの多様性に対応できないことも多いです。

というのも、ルートが途中で大きく方向や傾斜を変えたりする場合、その部分だけ中間スリングを長いものにしたほうがロープの流れがスムーズになることが多いのです。

よって、25cmくらいの長めのクイックドローも数本交えておくと良いでしょう。

使いやすいクイックドローの見極め方②「カラビナの形状と大きさ」

カラビナの形状については、以下の特徴のものを選ぶようにします。

  1. 変形D型
  2. キーロックノーズ
  3. ゲートのバネが、強すぎず、弱すぎず
  4. サイズは大きめで、ゲートオープン時の開口部が大きい
  5. 上(ボルト側)がストレートゲート、下(クリップ側)がワイヤーゲート(もしくはベントゲート)

ちなみに一番最初に紹介したペツル・スピリットエクスプレスは、上記5点の条件をすべて満たしています。

順番に解説します。

 

1.変形D型

基本的にクイックドローとして販売されているものに使用しているカラビナは「変形D型」と呼ばれるものなので、あまり意識することはないとは思います。

しかし、同じ変形D型でも、種類によって形状バランスは異なります。
使いやすい変形D型カラビナは、「スパイン(ゲートの反対側の部分)」がゆるくカーブしているものです。

 

2.キーロックノーズ

ゲートがパチン!と閉まる部分が「鍵状の突起」になっていると、ここにロープが非常に挟まりやすくなります。これを解決したものが「キーロックカラビナ」と呼ばれる種類です。
鍵状の突起をなくし平らにすることで、ロープの挟み込みが起きにくくなります。

 

3.ゲートのバネが、強すぎず、弱すぎず

ゲートのバネが強すぎると、クリップ時にやはりロープが挟まったりしやすくなります。
また、思いのほか指を挟んだりもしやすいです。
クリップ時に指が挟まると、かなりイライラします・・・笑

また、ゲートのバネが弱すぎると、クリップしてからバネが閉じにくいというリスクが生じます。
バネが開いた状態のカラビナの強度は、閉じた状態の約3分の1まで落ちます。

しかしおそらく、ゲートのバネが弱いと感じるカラビナはあまりなく、「ゲートのバネが強め」か、「強めではないが弱くもない」のどちらかになるかと思いますので、基本的には、後者を選ぶのが良いかなと思います。

ショップなどでカチカチしてみて、比べてみましょう。

 

4.サイズは大きめで、ゲートオープン時の開口部が大きい

カラビナサイズは、大きめのほうがクリップはしやすいです。
ボルトにかけるときは若干ですが距離を稼げます(遠いボルトにかけやすい)。

また、クリップのときはしっかりと握りこむことができます。

ゲートオープン時の開口部が大きいものの特徴としては、

  • ゲートの形状が「くの字型」に曲がっているもの
  • ゲートの長さがカラビナの大きさに比して短いもの
  • カラビナのサイズ自体が大きいもの

こういった感じです。

特に使いやすいと感じるのは「ゲートの形状が「くの字型」に曲がっているもの」ですね。例えば、以下のようなカラビナです。

 

5.上(ボルト側)がストレートゲート、下(クリップ側)がワイヤーゲート(もしくはベントゲート

クイックドローとして販売されているものは、大体がこの組み合わせにはなっていますが、なかにはそうではないものもあります。

ぶっちゃけ、ボルト側のカラビナはあまりこだわらなくてもよいのですが、クリップ側のカラビナにはこだわったほうがよいです。

個人的には、ワイヤーゲートをおすすめします。
その理由は、下記です。

  • 少しだが、軽い
  • 滑りにくいのでロープをカラビナへ押し込み易い

 

また、ワイヤーゲートではなくでも、ベントゲートでもいいですね。ベントゲートとは、ゲートの形状が弓状に曲がっているものをいいます。最初に紹介したペツル・スピリットエクスプレスの下側のカラビナはベントゲートです。

また、「くの字型」のものもクリップのときにロープをカラビナ内に押し込みやすいと思います。くの字型も、いわゆるベントゲートカラビナですが、ゲートの形状がもっとカクッと曲がっています。それこそ「くの字型」になっています。

例えば下記のクイックドローは、下側のカラビナが「くの字型」になっていますが、とてもクリップしやすいと思いますね。

 

クイックドローの種類と特徴について、ざっくり解説

それでは、そのほかのクイックドローの種類と特徴について、メリットとデメリットの観点からざっと書いてゆきます。

中間スリングが細いタイプ

わりと多くの人が、このタイプを最初に選んで購入していきます。

主な特徴は、下記。

メリット
  • 軽量(同じもので多くそろえるほどトータルで軽くなる)
  • 比較的安価
デメリット
  • ねじれやすく、クリップしづらい
  • ハングドック時に握りづらい

 

個人的に思うこととしては、軽さよりも「クリップのしやすさ・握りやすさ」のほうがフリークライミングでは重要かなと思っています。正直、軽いクイックドローって、クリップしづらいんですよね。

ましてや、クリップに慣れていない初心者・初級者の段階であれば、クリップの難易度を無駄に上げてしまうことはリスクにもつながります。要するに、クリップにもたついている間にヨレたり、場合によっては「たぐり落ち」に繋がってきたりもしますからね。

なにより、クリップしづらいことはストレスになります。

よくクリップに苦手意識を持ったりする人がいますが、それは自分自身の手先が不器用だからではなく、単純にクリップしづらいクイックドローを使っているからだったりするんですよ。

多少は重量が重くても、ハーネスのギアラックにぶら下げるクイックドローが嵩張っても、クリップしやすいクイックドローを選ぶのをオススメしたいですね。

 

アルパインクイックドロー

アルパインクライミングのときに使用するクイックドロー。
フリークライミング用途ではあまり選びません。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

DMM ファントムアルパイン クイックドローセット 8mm×60cm 76g DM0511
価格:6440円(税込、送料別) (2021/6/2時点)

楽天で購入

 

 

 

メリット
  • 軽量(同じもので多くそろえるほどトータルで軽くなる)
  • スリングの長さを調整でき、屈曲したルートでロープの流れをスムーズにすることができる
デメリット
  • ねじれやすいためにカラビナがブラブラと遊んでしまい、クリップしづらい
  • フリークライミングにおいて特にハング帯で使用すると、クリップしづらい

まぁ、アルパインクイックドローは、フリークライミング目的の人は特に買わなくて大丈夫です。

フリークライミングでもまれに使う場合がありますが、事情があってクイックドローに長さを継ぎ足したりするときに使うくらいですね。最初の段階ではあんまり意識しなくてよいでしょう。

【応用編】クイックドローを自作すると、自分だけの究極のものが出来上がる

自作クイックドローのメリットと楽しさ

自作クイックドローのメリットと楽しさは、以下のとおり。

  • クリップのしやすさに徹底的にこだわったオリジナル作品が作れる
  • カラビナと中間スリング(ドッグボーン)の組み合わせは無限大
  • 他のクライマーと決してかぶらない、世界でひとつだけのクイックドロー

具体的な作成例をご紹介

作成例:その1

上のカラビナ(ボルト側)を軽量で小さなものを選び、中間スリングは太めのエルゴノミックなやつ、そして下のクリップカラビナをワイヤーゲートにした場合。

商品タグついたままで見苦しくてスミマセン・・・

 

上側(ボルト側)のカラビナ

中間スリング

※上の写真は17cmですが、リンク先は12cmになっています。17cmのリンク先が見つからず、スミマセン)

下側(クリップ側)のカラビナ

作成例:その2

上のカラビナ(ボルト側)を大きめサイズでボルトクリップの際に距離が出るものを選び、中間スリングは太めのエルゴノミックなやつ、そして下のクリップカラビナをくの字型ベントゲートにした場合。

商品タグついたままで見苦しくてスミマセン・・・

上側(ボルト側)のカラビナ

中間スリング

※こちらも上の写真は17cmですが、リンク先は12cmになっています。17cmのリンク先が見つからず、スミマセン)

下側(クリップ側)のカラビナ

 

とまあ、以上の感じでいかがだったでしょうか?

自作の場合は、既存のクイックドローよりはトータルでは高額になってしまいがちですが、その分自分で作成する楽しみもありますね。

クイックドローひとつをとっても、非常に奥が深い世界。

この記事で、あなたのクライミングライフを少しでも快適に楽しめるお手伝いができたなら、幸いですm(__)m