【10/30 Day03】カトマンズーベシサハール

移動(タメル地区~バスパーク)

6時半起床。

バイキングでおいしい朝ごはんをいただく。

ひとつ気になる点としては、トーストを焼く機械が、焼いた食パンを下に落下させるのだが、途中で奥の方にひっかかり、手でほじくりださねばならないこと。。

バイキングでは勝手に食堂に入って好きな食べものを皿にとって着席して食べ出すが、食事中に巡回スタッフからルームナンバーを聞かれるので、答えるだけでOK。

 

7時半。ダワ氏が迎えにきた。

ちょうどトイレに入っている最中で、若干待たせてしまった。

部屋にある大荷物を担ぎ出す。

この時にポーターと初対面。非常に小柄だ。多分160cmないくらいか。

しかし手際よく大荷物を運び出してくれ、既に表に待機していたタクシーの屋根に括り付ける。

バタバタと出発を開始。

まずは長距離バスターミナルまで、移動。

タメル地区からは北方に約3kmくらいの場所へ。

川縁の道を走っていると、

電線に鷹の集団が止まっていたり、

洗濯物を干しまくってる築古の建物がたくさん並んでいたり。

途中の景色に目を奪われるのも束の間、いきなりホテルに重大な忘れ物をしたことに気づいた

iPhoneの充電ケーブルがどこ探してもない!

きっとホテルの部屋のコンセントに刺さったまんまだ。回収した記憶がないので多分間違いない。

これを伝えるのに一瞬かなりの抵抗を覚えた。言葉では伝えられないし、いきなりのミスに申し訳がたたない。

しかしiPhoneが今後いきなり使えないのは非常にヤバい。

いや、どうせ山の中に入るわけだし、まあ使えなくても良いのでは?とも思ったが…。

タクシーの運ちゃんとガイドのダワにやはり伝えて戻ってもらうことにした。スマホのGoogle翻訳に文章を書き、口頭と併せて内容を伝える。

「I forgot mobile cable in hotel」

ダワは快く了承してくれて、すぐに運ちゃんにホテルに戻るように伝えてくれた。

ホテルに戻ると、充電ケーブルあった!!!

戻ってきてよかったーーー。。

無事回収して再び同じ道を車で移動。

15分ほどロスってしまったが、乗合長距離カーの出発時刻にはどうやら余裕で間に合った様子。

荷物をハイエースのルーフ上にあげて括り付ける。

こういう場所に自分が居合わせると、あぁ私もヒマラヤエクスペディションに参加する一員なんだなあと実感した。

遅れてしまったかと思ったが、なんなら他の乗合客待ちでさらに15分ほど待っていた。

カトマンズから乗合車で長距離ドライブ

乗客が揃い、いよいよ出発。

運ちゃんがカーステレオでネパール民謡を爆音でかける。笑

こんな音量だと、乗客同士で会話もままならないだろう。

私は全ての体験が新鮮で、目に映る全てを含めて何もかもが楽しい。リングロードと呼ばれるカトマンズ市街地の幹線道路をハイエースが爆走する。

カトマンズ市街地の幹線道路「リングロード」を爆走

 天気も上々、旅日和である。

道路沿いにも人は多く、やはり横断歩道や信号がないので、市民がそこかしこで交通量の絶えない幹線道路で命懸けの気合の横断を試みている。

幹線道路を横切る歩行者。横断歩道がないので、危険極まりない。

 なかにはブレザーを着た小綺麗な日本人高校生みたいな学生も道路脇を歩いている。

2ケツ、3ケツでバイクに乗る男女の数センチ横を追い抜かしたり追い抜かされたりする。

カトマンズ盆地の端までいくと、その向こうからはヘアピンカーブの急勾配の下りが始まる。もちろん、未舗装路である。

遠くの空に、早速白い峰々が浮かんでいた。ダワ氏に尋ねると「ガネッシュヒマール」だそうだ。

遠くにガネッシュヒマールが見える

 ヒマラヤに見惚れていると、

いきなり玉突き事故の現場に遭遇。

いきなり玉突き事故現場に遭遇。先行きが不安になる。。

こんな悪路なら、こんな事故も不思議ではない。とはいえ、これが我が身にいつ降り掛かるかと想像するとちょっと恐ろしい。

その確率は、日本よりもおそらく数倍は高いだろう。

基本的に、道の半分以上が未舗装路(ダート)なので、タイヤが穴に嵌まったりと大きく上下に揺れる場合が多く、必然的にスピードは出せない。

おそらく時速10〜20kmの低速状態であるセクションもかなり多くあったし、交通量もけっこう多い。

最初のトイレ休憩で、車が停車した。皆車から降り、トイレへ。

ネパール式トイレ。和式便器に似ている

ダワが誰かと話しているので、そこに合流すると私も話しかけられた。旅の目的や、日本での仕事など。

「いい職業だね、初ネパール?旅を楽しんでね!」的な言葉をもらい、良い人だなと思った。

ちなみにここにちょっとした軽食喫茶もあるので、小腹が空いた人たちは軽食を注文する。

私はスパイスで味付けされたフライドポテトとボイルドエッグを頼んだ。

椅子に座って食べてると、バスがもう出発するという。

気づいたら軽食を食べてたはずの同乗客もいつのまにか車に戻っており、私だけが悠長に頬張っている状態。

あわてて食べものごと車に持ち帰り、車の中で残りを食べる。。

この後は延々ひたすら埃っぽいダート道をのろのろと走り続ける。

隣に座っているダワ氏にGoogleマップを自分のスマホでどのようにしたら見れるのか?を尋ねられたが、ダワ氏のスマホのAndroidではアプリがどうやらインストールされておらず、見ることができなかった。

そんなこんなで2回目の休憩。ここでは昼食タイムを兼ねるようだ。

ダワ氏とポーターはここでダルバートを注文。私も真似てダルバートを頼む。

運ばれてきたダルバートを、ふたりは素手で食べ出した。インド式の手食である。

おお、マジで手で食ってる。。と思いしばらくみていたが、私も真似してみることにした。

手で食べてみる(笑)

 するとふたりは少し驚いた様子で「スプーンあるし、無理して手で食べなくてもいいんだよ(苦笑)」と言われたが、

「いえ。せっかくなので私も真似してみたいのです」と言って手で食べてみた。(その後の旅中では、二度と手で食べることはなかった)

やはり海外からの観光客はほとんどがスプーン等を使用して食べるようだ。ネパールだからといって手で食べなくてはならないということには基本的にはならないので、これからネパールを訪れる人は安心してほしい笑

ちなみにダルバートは美味かった。

たしかに辛くはあるが、めちゃくちゃ辛いというわけでもない。(激辛が苦手な私でも十分に美味しく食べられるレベル)

先日にカトマンズで食べたものとも、おかずの種類も味付けも少し違っていたように思える。

そして、食べ終わる頃におかわりのおかず・米・ダルスープを店員が持ち回ってくる。

ダルバートを食べる限りにおいては、必ずたらふく食べることができるので、大飯食らいの人にとってはコスパがかなり良さそうだ。

その後はさらに車に数時間揺られて、いよいよ山間部エリアに入ってゆく。民家は四角いサイコロ状の形状が多く、カラフルな配色が多々見受けられる。

カラフルな色彩の建物が多い

遊び心満載な色彩の建物に国民性が現れているのかなと思った。

建物の前には広場があり、椅子やテーブルが置かれ、そこで井戸端会議をしている女性たちや、無邪気にはしゃぎまわる子供たち、座ってこっちをただ見てくるだけの何もしてない中年男性。

こうした風景を見る中で、お金がない中でも心の余裕があり、人生を楽しんでいる。そんなことが垣間見れる気がする。

3回目のトイレ休憩には茶屋などはなく、水が汲める場所があるのみだった。

車移動の長旅もついに終わりが見えてくる。

16時前にベシサハールに到着。

8時間の旅であった。

ベシサハール到着

他の乗客もみんなここで下車するので、ドライバーやガイド・ポーター達が、車の上に積んだ大量の荷物を荷下ろしする。

大量の荷物を下ろす

ベシサハールの街

今晩の宿となるゲストハウスをダワ氏が少しの間探しに行った。

待ってる間にポーターと2人になったので、少し話してみたが、どうも会話が通じない。彼は英語は殆ど話せないようだった。

数分でダワ氏が戻ってきたので、ゲストハウスへ案内された。

細い裏路地を少し奥へ入っていった先にあった。

ベシサハールの宿”HOTEL THORONG PEAK GUEST HOUSE&RESTAURANT”

 まずダワ氏は私を部屋に案内してくれて、部屋の鍵を渡してくれた。

部屋は2階の角部屋の個室で大きな窓があり、眺めのよい場所であった。

しかも部屋にはシャワー&トイレもついている。おそらくはゲストハウスの中で最も良い部屋であろう。

ここからはフリータイムである。

宿のテラスからはヒマラヤの一部が少しだけ見えていた。

ヒマラヤの一角と思しき雪山がみえる

 あれは何という山か?ダワに聞いたら、ラムジュンヒマールの一角だという。

荷物を置いて、周辺をプラプラ散歩してみる。

ベシサハールを散策

ベシサハールのメインストリート

ベシサハールの集落のメインストリートを歩く。

人の往来は結構あり、人口もそれなりに多そうだが、集落の規模は歩いて回れてしまうくらいには小さい。

ここのメインストリートは道幅もあって舗装されており、カトマンズのタメルよりも状態はよい笑

果物屋さんの前で足を止めると、そこにいる女の子がすぐに「何買う?」と話しかけてくる。

とはいえ、狭い町だと特段することがないので暇を持て余してくる。

とりあえず、タピオカミルクティーのショップがあったので、入ってみる。

タピオカミルクティー(250ルピー)

ここの店員が完全に日本人にしか見えなかったのだが、英語で話してきたので現地人なのだろう。

カトマンズでも思ったが、ネパール人のなかには結構たくさんの日本人っぽい顔立ちの人々がいるなと思った。

ココナッツ味のタピオカミルクティーを注文。表のテーブルで飲む。普通に甘くて美味しい。

夕暮れ時となり、山々の向こうに太陽は隠れ薄暗くなってゆく。

北西の山々の奥に、白くて巨大な峰々が見えていた。6000〜7000m級の山々であろう。いよいよヒマラヤの麓にやってきたんだなと実感する。

6000~7000m級のヒマラヤ山脈が大きくそびえる

ここから見えるヒマラヤは「ちょうど信濃大町からみる爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳くらいのスケール感」に見えたが、直線距離で30kmくらい離れている。

夕飯とトラブル

宿に戻ると、一階ロビーでダワとポーターがお喋りしていた。

夕飯のメニューを選べと言われて、メニュー表を見せられる。

今回はチョウメンを選んでみた。

チョウメンとは日本の焼きそばとほぼ同じ、ネパール式焼きそばである。

チーズがまぶされたチョウメンが出てきた。

メニューからボリュームの想像ができなかったが、このチョウメンに関しては量がやや少なかった。

私が食べている間、ガイドとポーターのふたりは、何も食べていない状態。

「ふたりは夕飯食べないんですか?」と聞くと、

我々はお客さんが食べたあとに自分達のぶんを食べるんだよと言う。

これもホスピタリティ?

一緒に食べたらいいのに、と思った。

今回顧客が私ひとりだけだからというのもあるが、1人で先に食べてると何かこう少し特別扱い感があって寂しい。

私が食べ終わった後しばらくしても、彼らが夕飯を食べる様子は見られなかった。

おつまみの燻製肉とお茶だけをちびちびと摘んでいた。

夕飯をお預け状態で談笑するガイドとポーター。私は食後のコーヒー

バッファローの燻製肉。おつまみに良い。

 一旦部屋に戻って、とりあえずシャワーを浴びようとしたら、どうやってもお湯が出ない。

このことをダワ氏に伝えて、宿の人に対応してもらうことに。

お湯はどうにか出るようになったので、シャワーを浴びる。

動かせないシャワーヘッドと、便器の位置が近く、お湯を出すと便器が全てびしょびしょに濡れる。

なぜこんな配置になっているのかが謎だ。

シャワーを浴び終わり、体を拭いているときに充電していたiPhoneにうっかり接触し、地面に落としてしまった。

と同時に、充電ケーブルの付け根が地面に直撃し、不運にもケーブルが折れ曲がり故障してしまう

なんとこのケーブルで充電できなくなってしまった。

あーー何やってんだぁあ!

せっかく今朝タクシーの運ちゃんに言ってわざわざホテルに回収に行った充電ケーブルがまさかのこのタイミングでいきなり死亡orz

何のために回収したのかわからない。。

それより近くにiPhoneショップとかあるのかな??

それを急遽探しに行く羽目に。。

21時を回っていたが、急いで町に出る。

すると、あった!

探し始めて2分、宿から比較的近い場所に携帯ショップが。奇跡かよ。

店員にiPhone充電ケーブルの在庫があるか聞いたら数種類あった。

いくつかで実際に試しに使えるかテストもしてもらって使えるやつを購入した。900ルピー。

奇跡的に入手できたiPhoneの充電コード

宿に戻る。

そのあとまもなく、21時半に玄関のシャッターを閉めていた。

時間的にも偶然滑り込みセーフ。危ない危ない…。

これもまた不幸中の幸いか。

ネパールに来てからのトラブルは、今のところ全て自分の凡ミスから発生している

それ以外は至って順調だ。

多分ネパールは人も優しくていい国だと思う。自分自身がしくじらないよう気をつけねば。。w