微熱での出発
昨夜は19時半に床につき、朝7時すぎまで爆睡。
たっぷりと眠れたが、熱を測ると37.0度の微熱。。
だが動けないほどではない。
朝食は、リンゴ入りオートミールと目玉焼きとミントティー。
医師からかなり以前に処方された余りの風邪薬と、パブロンを飲んで騙し騙し出発。
出国直前に処方された風邪薬がみつからない。どこに入り込んでしまったのか。。
でも、歩き始めると少しずつ元気になる。
マニ車が現れたので、ガイドのダワがやるのを真似て、私も後からくるくる回す。マニ車は、ちょっと癖になるw
歩き始めてすぐに、展望は抜群なものになる。
背後にはプンギヒマール(6538m)とマナスル(8167m)。
正面にはアンナプルナⅡ峰(7937m)の尖った峰が聳え立つ。
そういえば、今回担当のポーターの名前を聞いてない笑
ポーターは英語が話せないようだが、性格は陽気な感じで、ダワとはネパール語でハイテンションで話して盛り上がっていた。
せっかく一緒に長旅を共にするわけなので、何も話さないわけにはいかない。
しかも私の全荷物を担いでくれているのだから、どうにかうまく交流をしてみたかった。
やや急めな登り坂を黙々と歩いている間、ポーターと近距離で歩くタイミングがあり、そこで話しかけた。
私「ワッチュアネイム?」
ポーター「ティマン」
ティマン??
ティマンとは、この先にある小規模集落の名前であり、どうも勘違いされたなというのはすぐにわかった。
うーむ英語が、、通じない。
(※あとでガイドのダワに聞いたところ、彼の名前は「ゴンブー」というらしい。)
私「ハウオールドアーユー?」
ゴンブー「フォーティエイト」
48歳!
おお、私より二つ歳上か!
にしては、大分年上感が。。
まあそんな感じの会話もありつつ、ナイス景観の中トレッキングを進めてゆく。
途中欧米人トレッカーのグループと交わり抜きつ抜かれつ。
ダワがグループ内のひとりに話しかけ、お喋りを楽しんでいた。
途中の休憩ポイント「ティマン」に到着し、ティータイム。
こうした場所では、ダワが注文をとってくれる。
私はブラックコーヒー(180ルピー)を注文。
ここはマナスル方面の展望がきく屋上の茶屋で、非常に居心地が良い。
やや高曇り気味ではあるが、6000〜8000m級の高峰を眺めながらの珈琲タイムは極上の贅沢な時間である。
休憩後に再び歩き出してまもなく、日本では見たことのないカラーリングのアヒル(?)が路上をヨタヨタ彷徨っている
近づいても逃げない。
かなり人馴れしているようだ。
というか、ニワトリと同じく家禽として飼われているのだと思うが。
アヒルだけを見ても、日本にはいないデザインのもので興味深い(デザインって)。
そもそもアヒルじゃないのかもしれんけど。
ティマン〜コト
てくてくと歩き続けると、意外にめまぐるしく景色は変化してゆくので飽きることがない。
目の前に立ちはだかるのは、アンナプルナⅡ峰(7937m)とその前衛峰の稜線。
日本では決して見ることのできない、ギザギザの岩峰の連なりと、その奥の美しい縦襞の雪氷壁。
見上げる角度でバカでかく聳え立っている。
これが世界の屋根、ヒマラヤ。
すでにもう満足度はかなり高い。。
そして、日本だと、このような山間には人々が表に出て生活している様子はあまり目にしないが、
ここでは老若男女人々が沢山住んでいて、
盥で洗濯している女性、
表で座って談笑している中年男性、
駆けずり回って遊ぶ子供たちの姿
などを目にする。
そういう光景が、上高地や徳沢みたいな、絶景の谷底にあったりする。
途中、コトという小集落に国立公園のチェックポイントがあり、ダワが再びここで手続き。
この場所で、「カレーまんじゅう」のようなものが配られていた。
おひとつどうや?というので、ひとついただく。
うまい。一瞬無料で配ってるのかと思いきや、すぐに50ルピー払えときた。。そりゃそうだ笑
この時、売人が「フィフティ(50ルピー)」のことを「ピッピ」と発音したため、中々聞き取れず。
ネパール訛りなのかな?
とりあえず、そこからはもう歩く距離はわずかだった。
チャーメの集落
12時40分頃、チャーメに到着。
到着すると、ダワがすぐに宿泊する部屋を案内してくれて、ルームキーも手渡してくれる。
一般的にルームキーは「南京錠」だ。
これまでの宿もずっとそうだった。
そして少し休んでから食堂へ行くと、ダワがランチのメニューをとりにくる。
チーズフライドライス、エッグヌードル、チベタンティーを注文。
味は、ややイマイチか。
エッグヌードルは、薄味具なしの出前一丁に目玉焼きを乗っけただけな感じ。
昼飯後、ダワが「ホットスプリングがある」と言うので、ついて行って見に行くことに。
マルシャンディ川を横切る橋を渡り、巨大な崖のある対岸へ。
東のほうへ詰めると、ホットスプリングがあった!
が、四角い石造りのスペースにはお湯は張られていなかった。
ただいくつかの場所からは暖かいお湯が噴き出ており、何人かの女性と子供が、そこからお湯を浴びたりして遊んでいた。
我々は結局、その光景を数分眺めるだけで、すぐに村に引き返した。
犬が宿の玄関口にいたので、頭を撫でてみたらそれだけでなついてしまい、
部屋の入り口までついてきてしまって困った。笑
ここで、旅を出て最初の「洗濯」をしようと思い、
トイレの横にある流しのところで、手揉み洗いで長袖ラウンドネックシャツを洗濯。
トイレの横で不衛生なのが気になるが仕方なし。
宿の女性も横のスペースで盥でずっと洗濯をしていた。
北側にある巨大な岩壁の高さが気になる。
多分1500mくらいはありそうだけど、実際どうなのだろう?
東のほうには顕著に白い峰が西日に輝いている。
あれはマナスルなのだろうか?
夕飯は、ヤク干し肉カレーと、ベジスープ。
これを食べた後、ロキシー飲んで部屋に戻って床に着く。
それにしても、ここチャーメは標高で約2670mあるが、比較的気温がマイルドだ。
おそらくは夏の上高地くらいの感じで、植生もわりと背の高い木が周辺には生えており、まだまだ雪線もここよりはるかに高い場所に見える。
日本の標高1500mくらいが、こちらで標高2500mくらいのイメージ。
それは、緯度がネパールだと北緯28度で、奄美大島くらいの温帯〜亜熱帯エリアにあり、日本の飛騨山脈等日本アルプスよりも9度くらい南にある影響。
それも11月頭でこの感じ。
日本アルプスの11月頭だと、結構ガチ冬山だと思うので。
それに比べると、実にマイルドな気候だなと思いました。